近くの近道 VOL.5-正しいがん情報へのアクセスのヒント-「補完代替療法」

皆さん、こんにちは。今回「みぎくりハウス」を訪れている方に、本やインターネットの情報などを紹介している、スノー・マンです。 このコーナーが、みなさんの正しく有用な情報アクセスへの「近くの近道」になればと思います。なお掲載した情報は、私スノー・マンが厳選し、中皮腫サポートキャラバン隊で確認しております。このため有害な情報は排除されていますが、なにか問題・疑問があれば、こちらまで、ご連絡ください。

今回も前回同様、がん治療について多くの人に誤解されている分野についてです。今回は「補完代替療法」です。 実際に現在、補完代替療法を試している患者さんも多いことと思います。そういったこともあり、補完代替療法を行う際の注意点を中心にして記載しました。

目次

動画「補完代替療法って効くの?~正確な医療情報を見極めるために~」

ちゃやまちキャンサーフォーラム2017(2017年10月28日) 講 師:大阪大学大学院・統合医療学寄付講座 大野智氏

まず補完代替療法の信頼できる情報といえば、この人、補完代替療法の第一人者、大阪大学の大野智先生ですね。キャンサーフォーラム2017での講演の動画ありましたので、これを見てください。

次に、実際に補完代替療法を行いたいときに、何を調べれば良いでしょうか。まず以下の三つの情報にはアクセス・確認して、使用しようとしているその補完代替療法が、求めている効果に対して有効か?有害性はないか?ということを確認しておいたほうが良いと思います。

がん補完代替医療ガイドライン 第一版

発行 日本緩和医療学会 http://www.jspm.ne.jp/guidelines/cam/cam01.pdf

がんの補完代替医療 クリニカル・エビデンス 2016年版

日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン作成委員会 編集 金原出版発行 本体¥2,400- 日本緩和医療学会のホームページで、無料で見ることができます。 http://www.jspm.ne.jp/guidelines/cam/2016/index.php

「健康食品」の安全性・有効性情報

運営 国立医薬基盤・健康・栄養研究所 サプリメントなどの医薬品以外のものの、安全性・有害性等を検索できます。 https://hfnet.nibiohn.go.jp/

もちろん、このみぎくりハウスのなかにも、補完代替療法の情報がありますよ。紹介したサイトのいくつかは、この中にも記載されていますね。

「中皮腫の補完代替療法」(みぎくりハウス)

中皮腫の補完代替療法 - みぎくりハウス (asbestos.or.jp)

 そのうえで、最も大切なことは、実際に行う前に、この情報をもって主治医と相談することです。(ここ、とっても重要ですよ~!!)

 主治医が知らないところで補完代替療法を行ってしまうと、現在主治医にしてもらっている治療の有効性が消されてしまったり、別の有害事象が出てきたりしかねません。 以前の回でも少し触れましたが、ここでも主治医とのコミュニケーションがポイントです。大切だけど難しいのが、主治医との関係ですね。参考になる情報をいくつか挙げておきます。

冊子「重要な面談に臨まれる患者さんとご家族へ」

いつも紹介している、国立がん研究センターのがん情報サービスの以下のページから、無料でダウンロードできます。 https://ganjoho.jp/public/dia_tre/diagnosis/question_prompt_sheet.html

「悩みと助言」

こちらは有名で信頼できる、静岡県立静岡がんセンターのホームページです。 https://www.scchr.jp/cancerqa/jyogen_3900138.html

「主治医とのコミュニケーション、どうすればうまくいく?」

がん患者入門-入院・治療・手術のこと-」のホームページ https://ganclass.jp/introduction/ambulant/

そしてもちろん、このみぎくりハウスにも記事があります。読んでもらってますね^^

「医師等とのコミュニケーション」(みぎくりハウス)

医師等とのコミュニケーション - みぎくりハウス (asbestos.or.jp)

あと注意していただきたいのは、「主治医とのコミュニケーション」というキーワードでインターネット検索すると、怪しげなクリニックに誘導することが多いです。

主治医とのコミュニケーションで悩んでいる(主治医からの抑止がかかりづらい)患者をターゲットに、自由診療を含む危険なところに誘い込もうとする魂胆が見え隠れします。十分にご注意くださいね。

<近くの近道での寄り道>

恒例のがん以外の情報コーナーです。 第五回目の今回は…

今回は、ハードボイルド! フィリップ・マーロウ憧れますよね。「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない。」 そのマーロウシリーズの中でも出色。やっぱり、これでしょう!

では、映画のハードボイルドは? これは意見が分かれるところだと思いますが、ボギーファンのスノー・マンは「マルタの鷹」が押しです。やっぱり、ボギーは渋いな~