ピアサポートとは

みぎくりハウス(中皮腫サポートキャラバン隊)ではピア・サポートを大事にしています。

『がんサロン ピア・サポート実践ガイド』(大島寿美子・木村恵美子、みんなのことば舎)によると、ピア・サポートは英語の『Peer support』をカタカナにしたもので、Peerはラテン語を語源としていて「同等の者」「同じ立場の者」を指す言葉として使われています。具体的には「仲間」「同僚」「同輩」などがこのような関係にあたるため、日本では『Peer』を「仲間」と訳している場合も多く見られます。『support』は「サポート」というカタカナ語として日本語化していますが、簡単にいうと「支えること」という意味です。つまり、ピア・サポートとは一般に「同じ立場の人に支援」ということです。

誰かが何かの問題や課題を抱えた時に行なわれるサポートには、専門家によるサポート、家族によるサポート、会社や町内会のメンバーによるサポートなどさまざまな形がありますが、ピア・サポートの特徴は共通の「体験」を持った人同士の支援であるということです。

中皮腫サポートキャラバン隊が、みぎくりハウスの中で言っている「ピア」とは、全てのアスベスト被害者のことを指しています。そこには中皮腫や肺がんなどアスベスト疾患の患者さんの他に、患者さんの家族、遺族、キャラバン隊の支援者もいます。活動は、患者さん同士のピア・サポートに限らず、時には、患者さんが遺族を思い、遺族が家族を思うことも含みます。私たちはさらに、支援者と患者さんの関係も、アスベスト被害に取り組む仲間という点で幅の広いピア・サポート活動だと考えています。

みぎくりハウスで、全てのアスベスト被害者が支え合いながら、自分なりの最善のピア・サポート力をつけていきましょう。
【参考文献】

>「がんサロン ピア・サポート 実践ガイド」大島寿美子氏・木村恵美子氏著書