胸膜を除く中皮腫(腹膜、心膜、精巣漿膜)に対する、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の使用が承認されました!

2月28日(火)小野薬品工業株式会社より厚生労働省に対して出されていた、胸膜を除く中皮腫(腹膜、心膜、精巣漿膜)に対するオプジーボ使用の承認申請が、11月24日(金)に承認されました。

この承認によって、胸膜を除く中皮腫(腹膜、心膜、精巣漿膜)患者さんの治療の選択肢が増えました。患者さん・家族には大きな一歩となりました。

今回のオプジーボの承認申請はオーファンドラッグとして優先審査の対象となっていましたが、NPO法人中皮腫サポートキャラバン隊は、中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会と協力し、早期保険収載承認の要望書を厚生労働大臣宛に提出をしていました。

オプジーボ®点滴静注、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する効能又は効果の追加に係る国内製造販売承認事項一部変更承認を取得
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 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下「小野薬品」)とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:スティーブ・スギノ)は、本日、小野薬品が、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体、オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)点滴静注(以下、オプジーボ)について、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する効能又は効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得しましたので、お知らせします。

 今回の承認は、兵庫医科大学病院の主導の下、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)患者20例を対象にオプジーボを評価した医師主導治験(VIOLA試験)の結果に基づいています。本試験において、主要評価項目である測定可能病変を有する患者における中央判定による奏効率は35.7%(5/14例、95%信頼区間:12.8 - 64.9%)であり、本試験の主要評価項目を達成しました※1。また、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する薬物治療歴の有無別の中央判定による奏効率は、薬物治療歴無で42.9%(3/7例)、薬物治療歴有で28.6%(2/7例)であり、薬物治療歴の有無を問わず奏効が確認されました。本試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告されているオプジーボの臨床試験で認められていたものと一貫していました。

本試験において禁止された治療が実施された後に得られた有効性データを解析から除外した場合の全体集団における中央判定による奏効率は、20.0%(4/20例、95%信頼区間:5.7 - 43.7%)でした。
 今回の承認により、オプジーボが悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する新たな治療選択肢の一つになるものと期待しています。

 なお、オプジーボは、厚生労働省より、2023年2月、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)を効能又は効果とする希少疾病用医薬品に指定されています。
 悪性胸膜中皮腫に関しては、既に2017年12月に希少疾病用医薬品に指定され、2018年8月に「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」、また2021年5月にヤーボイ®(一般名:イピリムマブ)との併用で「切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」の効能又は効果の承認を取得しています。

引用元:小野薬品ホームページより

最適使用推進ガイドライン ニボルマブ(遺伝子組換え) ~悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)~ 令和5年11月 厚生労働省