中皮腫はほとんどがアスベストばく露によるとされます。また、中皮腫の8割以上が職業的なアスベストばく露によるといわれるとともに、アスベスト関連作業者の家族、アスベスト工場周辺の住民や労働者、吹付けアスベストのある部屋や倉庫への出入、居住といったような公害として被害であるケースも相当数にのぼっています。

中皮腫は、このように社会的被害としての特徴が顕著であることから石綿健康被害救済制度による救済措置が2006年3月からスタートしました。その時代的背景には2005年6月に起こったクボタショックがありました。

一方、従来から職業的アスベストばく露による中皮腫に対しては、労災補償制度があります。

したがって、中皮腫の患者や家族に対する社会保障制度は、アスベストへのばく露状況や患者の立場によって利用できる制度が異なってきます。

石綿健康被害救済制度はすべての中皮腫患者、家族に適用されますが、労災補償制度は労働者等(労働者及び労災保険の特別加入制度に加入している一人親方や中小事業主)としてのアスベストばく露による中皮腫の場合に適用されます。

したがって本サイトでは、労災補償制度と石綿健康被害制度について、それぞれ詳しく解説していますので、下の当該ページを参考になさってください。

労災保険制度のページ

石綿健康被害救済制度のページ

なお、労災補償制度は、民間労働者は労災保険制度、地方公務員や国家公務員はそれぞれの公務員災害補償制度が適用されるなど種類によって制度が異なりますが、認定基準やその判断実務などはほとんど共通ですので、本サイトでは労災保険制度について解説しています。公務員の方やかつての電電公社や国鉄など公社・現業時代や船員時代のアスベストばく露が原因とみられる場合は制度が異なる場合があります。

また、補償・救済制度のほかに、中皮腫には関連が深い諸制度についても解説していますのでぜひ参考になさってください。

中皮腫と介護保険制度のページ

中皮腫と障害年金制度のページ

中皮腫患者と傷病手当金、失業保険、生活保護のページ

中皮腫とヘルプマークのページ

以上の中皮腫にかかわる社会保障制度のご質問・ご相談がありましたら、ご相談・お問合せのページ
または、0120-310-279 受付時間 10:00-17:00 [ 日・祝日除く ]までお気軽にご相談ください。